創業融資をスムーズに受けるための注意点(2)~個人の信用情報って何を見られる?

創業融資や事業性融資に限らず、住宅ローンを借りる際等にも個人の信用情報を見られる事がほとんどです。

でも、あの人は信用低そうなのに通ったとか、あの人は大丈夫そうだったのに通らなかったという話を聞いたことありませんか?

今回は日本政策金融公庫の審査を中心に、個人の信用情報は何を見られているのかを解説していきます。

信用情報とは?

そもそも信用情報とよく聞きますが、どういったものなのでしょうか。

一般的には、氏名・生年月日・性別・住所・電話番号・勤務先等の情報から、借入やローンの契約内容・返済状況等が信用情報に登録されています。

また、債務整理や自己破産等を行った場合、その情報も登録されます。

そういった情報から、他の金融機関での借入の返済(事業に関する融資だけでなく、住宅ローン等のプライベートなものも含めます。)、クレジットカードの支払等が、遅れたり滞納したりせずにしっかり払えているかどうかという情報を見られる事が多いです。

毎月しっかり返済や支払ができていれば何も問題ないですが、返済が滞っていたり遅れたりすると信用情報に載ってしまいます。一度信用情報に滞納等の情報が載ると、解決してから7年間は記録が残ります。

クレジットカードの支払が口座の残高不足で引き落としできず、1日遅れで支払ったくらいであれば記載される事はないようですが、普段から口座振替には気を付けて、信用情報をきれいなまま保ちましょう。

自分で信用情報を確認する方法

数年前に滞納した事がある、数日遅れて支払ったけど大丈夫かな?と心配な方もいらっしゃると思います。

そんな時は、自分で信用情報を確認する事ができます。

日本政策金融公庫や信金、銀行などの金融機関は様々な信用情報機関から情報を集めますが、そのうちの一つ、CICという信用情報機関では、インターネットで自分の信用情報の開示請求を行う事ができます。

有料ですがそれほど高額ではないので、もし気になる方は融資を申し込む前に自分で確認してみるのも良いと思います。

その他にも日本信用情報機構(JICC)や全国銀行個人信用情報センターといった信用情報機関があります。JICCもインターネットで開示請求できますが、全銀協は郵送による開示請求が必要となります。

CICはクレジットカードや携帯電話の会社の情報に強いです。JICCはクレジット会社の情報もありますが、消費者金融のローン等も確認できます。全国銀行個人信用情報センターでは、住宅ローンや金融機関のカードローンの返済状況等の情報も確認する事ができます。

それぞれの機関によって、持っている信用情報の種類が異なりますので、気になる信用情報を確実に取り寄せましょう。

信用情報では何が大事?

信用情報を取り寄せたところで、何を見ればいいかわからないと思われるかもしれません。

実際、私が相談を受けた中でもご自身の信用情報の些細な事で不安に思われている方もいれば、大きな問題がありながら楽観されている方もいました。

公庫や金融機関の融資における審査というのは、具体的な事は公表されません。審査基準が公開されていないため、絶対大丈夫とか絶対ムリと言えないものではあります。

ただ、よくカードローンやクレジットのキャッシングをしてるから融資受けられないのでは?と思って相談に来られる方もいらっしゃいますが、そんな事はありません。

他の金融機関で借りている事は問題ではないのですが、もしその返済ができていないとか、常に遅れて支払っているといったケースだと、審査に影響が出てきます。

他で借りているという事よりも、その借入をしっかり返済できているかどうかが大事です。

よく信用情報に傷がつくといった表現をされる事がありますが、これはお金を借りたから傷がつくのではなく、返済できなかったから傷がつくのです。

融資を検討されていて信用情報に不安を感じた方は、これを踏まえてご自身の信用情報を確認してみてください。

まとめ

信用情報は金融機関にとって非常に重要な判断材料の一つだと思います。

特に創業融資の場合、初めての取引になる事が多いと思いますが、そのような場合には他の判断材料が少ないため、どうしても信用情報のウェイトが大きくなってしまうと考えられます。

とはいえ、信用情報だけで全てが決まるわけではありませんし、信用情報に問題があったとしてもその程度によっては融資を受けられる可能性もあります。

小池税理士事務所は金融機関ではないので絶対とは言えませんが、豊富な知識と経験からアドバイスをさせて頂きますので、お悩みがございましたら町田市の小池税理士事務所にご相談ください。