申告だけじゃ終わらない!確定申告のおすすめの納付方法~振替納税を使って、毎年の納付を楽にしましょう!

「振替納税」とは

所得税の確定申告は原則毎年3月15日が期限になっています。また納付期限も確定申告書の提出期限と同じ3月15日です。昨今では、マイナンバーで情報を連携できるようになった影響もあるのか、電子申告が普及してきたこともあり、直接税務署に行かずとも申告を終える人が増えてきました。

 ただ、申告は電子で行い、納付だけは直接税務署や銀行等で支払うという人はまだまだいるイメージです。税務署か銀行等に納付をしに行く場合、受付で待つ時間などを含めると多くの時間を費やすことになります。仕事等で忙しいと、つい納付するのを忘れてしまった。なんてケースもあると思います。そんなときに利用したいのが、「振替納税」です。

「振替納税」とは、納税者名義の銀行口座から口座引落しにより、納付をする方法で、これを利用すれば、直接銀行等に行く必要もなく、納付し忘れることもなくなるので安心です。

また、他にもメリットがありますので、次章以降でどうやって手続きをしていくかも含めて詳しく解説していこうと思います。

「振替納税」以外の納付方法4選

今回紹介する「振替納税」以外にも、銀行等に行かなくても納付する方法が以下のようにいくつかあります。今回は「振替納税」にフォーカスを当てて解説していますが、

ご自身の状況に合う方法を選ぶことが大切ですので、ぜひ参考にしてみてください。

e-taxによる納付

e-tax上で納付まで完了させる方法です。

e-taxで申告を行っている人であれば、そのまま納付まで行えるため、便利だと思います。ただし、初回にあらかじめ開始手続きが必要になります。

※詳しい手続き方法については、以下の国税庁のHPをご参照ください。

(国税庁HP「G-2-2 ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)の手続」)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/index.htm

クレジットカード納付

お持ちのクレジットカードを利用して、納付する方法です。

納付を行う際は、「国税クレジットカードお支払いサイト」に必要事項等を入力していけば完了になります。また、e-taxを利用している人はそこから手続きをすることも可能です。

ただし、クレジットカード納付の場合、別途手数料がかかってくるので、注意が必要です。

※詳しい手続き方法については、以下の国税庁のHPをご参照ください。

(国税庁HP「G-2-4 クレジットカード納付の手続」)https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/nofu-shomei/nofu/credit_nofu/index.htm

スマホアプリ納付

令和4年12月から新しく始まった納付方法で、スマホからPayPay・d払い・LINEPay等を使い、納付をすることができます。納付金額が30万円までで、パソコンからの利用ができない点は注意が必要ですが、事前手続きが不要のため、手間があまりかからない点がおすすめです。

※詳しい手続き方法については、以下の国税庁のHPをご参照ください。

(国税庁HP「G-2-5 スマホアプリ納付の手続」)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/smartphone_nofu/index.htm

コンビニ納付(QRコード)

自宅等で国税庁HPからQRコードを作成し、コンビニに置いてある端末でそれを読み取り、納付を行う方法です。

スマホアプリ納付同様、納付金額が30万円までになります。また、ローソン系やファミリーマート系のコンビニで利用可能ですが、セブンイレブンでは利用できない点で注意が必要です。

※詳しい手続き方法については、以下の国税庁のHPをご参照ください。

(国税庁HP「G-2-6 コンビニ納付(QRコード)」)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/conveni_qr_nofu/index.htm

「振替納税」のメリット

前章で紹介したほかの方法にも当てはまりますが、やはり自分で直接銀行等に行かずとも納付が完了するというのは大きなメリットだと思います。しかも「振替納税」だと翌年以降は手続きが必要なく、自動的に振替処理され、納付が完了します。

ですので、翌年以降は手続きなしで「振替納税」になり、時間短縮&納付忘れ防止になるということです。

 また、手数料がかからず、口座から税金が引き落とされるのが申告期限3月15日から約1ヶ月後になるため、資金繰りに余裕を持たせることが可能になります。

「振替納税」のデメリット

事前に「口座振替依頼書」を作成し、提出する必要があるため、初年度は手間がかかってしまいます。また、口座引き落しになるため、もちろん口座にお金が入ってなければ引き落しをすることができません。もし引落日に残高が足りない場合、3月16日から延滞税が計算されるため、引落日の前に事前にお金が入っているかチェックが必要です。

「振替納税」のやり方

では、実際にどうやって「振替納税」の手続きをしていくか解説します。

書面で提出する場合

以下のリンクから「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」をダウンロードし、赤枠のところに必要事項を記入していきます。

(国税庁HP 「G-2-1 申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税(個人事業者)の振替納税手続による納付」)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24100020.htm

①管轄税務署

 管轄の税務署を記入します。国税庁のサイトから管轄の税務署がどこか調べることができます。

(国税庁HP「税務署の所在地などを知りたい方」)

https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm

②氏名

 ご自身の氏名を記入します。

③日付

 ここには、書類を作成した日を記入して頂ければ大丈夫です。

3月15日までに作成、提出すれば、今回の確定申告から振替納税をすることが可能です。

④.⑤金融機関情報と個人情報

 税金を引き落とす口座の情報と納税者本人の情報を記入します。

「金融機関お届け印」には銀行印を押してください。

(ネット銀行については、一部取り扱っていないこともあるので、事前にHP等で調べてから提出してください。) 以上を記入し、3月15日までに税務署に提出すれば完了になります。

e-taxで提出する場合

振替依頼をe-taxで提出することも可能です。e-taxで申告をしている人であれば、ことらの方がネット上で完結できるので、手間がかからず良いかもしれません。

手続の方法に関しては、国税庁の方から分かりやすいものが公開されているので、以下にそちらを載せておきます。

(国税庁「振替依頼書オンライン提出の流れ」)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/pdf/flow_furikae_web.pdf

まとめ

確定申告の提出期限が迫ってきて、忙しい時期だと思います。その中で納付の時間まで取らなければいけないとなると中々大変ですよね。そういった時に今回紹介した「振替納税」を使うことで時間短縮&納付忘れ防止に繋がると思います。

もちろん他の方法でも良いと思いますので、自分に何が合っているのかを検討してみることをおすすめします。

 今回の記事の内容だけでなく、確定申告のことで分からないことや相談してみたいことがあれば、町田市を拠点とする小池税理士事務所にお気軽にお問い合わせください。