【町田市の創業融資に強い税理士が解説!】介護事業を始める際の創業融資の注意点②来所型介護事業の場合

デイサービスなどの来所型介護事業は、地域の高齢者の生活支援と家族の介護負担軽減において大きな役割を果たします。一方で、事業所の物件取得、設備導入、人員体制など初期投資が大きいため、創業時には十分な資金計画が不可欠です。この記事では、来所型介護事業で創業融資を受ける際の注意点を解説します。

開業費用が大きく、融資額も高額になる傾向

来所型介護事業では、以下のように初期費用が高額になる傾向があります:

  • 施設物件の取得・改装費用(バリアフリー・トイレなど)
  • 車両(送迎用)の購入費用
  • 入浴設備・機能訓練機器・厨房設備などの備品費用
  • 人件費(開業から収益化までの期間の給与)

そのため、融資額も1,000万円以上になるケースが多く、金融機関側も慎重な審査を行います。

利用者確保と地域需要の裏付けがカギ

融資審査では、「その地域で本当にニーズがあるか?」という視点が重要です。特にデイサービスは競合も多く、既存の事業所との住み分けが必要です。

  • 地域包括支援センターとの関係
  • 医療機関・ケアマネージャーとのつながり
  • 送迎範囲・立地の優位性
  • 利用者の獲得見込みと営業方法

これらを計画書に明記し、見込み利用者数の妥当性を具体的に示す必要があります。

運営体制と人材確保は最重要項目

来所型は、以下のようなスタッフが法定人数必要です:

  • 生活相談員
  • 介護職員
  • 看護職員(機能訓練指導員兼任も可)
  • 管理者

人材難が続く中で、どうやって人材を確保するのか、採用の確度、待遇、研修体制なども明確にすることが、金融機関の信頼につながります。

施設基準・許認可をクリアすることが前提

来所型介護事業も、許認可が不可欠です。都道府県や市区町村によって基準が異なる場合もあり、施設面積・設備基準などを満たすことが条件です。

計画書には以下を記載したり資料を添付すると良いでしょう:

  • 該当地域の基準とそのクリア状況
  • 施設図面・設備レイアウト
  • 対象利用者数と定員のバランス

自己資金と開業時のキャッシュフロー計画が重要

大きな融資額を希望する場合、自己資金もある程度必要です。目安としては、開業費用の3割以上。また、開業後しばらくは赤字が続くことが一般的なので、運転資金を含めたキャッシュフロー予測が欠かせません。

  • サービス提供→国保連の入金まで約2ヶ月
  • 利用者が定着するまで最低3〜6ヶ月
  • 最初は定員の半分以下での運営を想定

まとめ

来所型介護事業で創業融資を成功させるには:

  • 物件・設備の確保と改装計画の明確化
  • 地域ニーズ・競合分析と差別化
  • 経営者の経験や人脈を活かした人材確保計画
  • 許認可取得のスケジュールと見通し
  • 自己資金・収支計画・キャッシュフローの妥当性

地域に根差した介護サービスを実現するためにも、堅実な計画と現実的な収支予測が金融機関の信頼を得る鍵になります。もっと詳しく知りたい方は小池税理士事務所までご相談ください!